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『黄泉がえり』 梶尾 真治

2000年11月10日

 熊本市とその近辺だけで起こった死者が蘇る現象が発生。死んで間もない人から、何十年も前に亡くなった人まで。決してゾンビのような状態でなく、亡くなった当時そのままの年齢で帰ってくる人たち。現れるのは何故か墓場でもなく、血縁者の前とも限らないで、その人を精神的に必要としている人たちの前。
 やがて社会的に復帰するシステムが作られ、徐々に受け入れられていく。しかし、熊本市から離れようとすると引き戻される力が働いているらしい。

 かれらは何故帰ってきたのか?。何人かの黄泉がえった人たちと、その周辺の人たちの描写で話が進んでいく。そして結末を迎える。


 熊本在住の作者が、熊本日日新聞に連載した小説なので、一般の人にも読み易くなっているようです。

 (新潮社、四六版、ISBN4-10-440201-X 本体1700円+税)