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『OKAGE』 梶尾 真治

2000年12月02日

 熊本で、ある日子供が家族の前から突然消える現象が発生。ところがそれは熊本だけでなく全国各地で起きているらしい。
 何かに導かれるようにして、特定の場所を目指して歩く子供達。この現象は江戸時代の伊勢神宮参拝の「お陰参り」になぞらえて、「OKAGE(おかげ)現象」と呼ばれるように。
 舞台を熊本に据えられて物語りは展開していく。子供達を取り巻く大人達の行動を交えながら。

 この作品も作者の地元熊本が舞台ですが、作者の事に詳しい人が読むと中には面白い仕掛けがあります。大した物ではないですが、実社会とのリンクがガソリンスタンドに隠されています。
 これをイメージしてファンが作ったぬいぐるみがまだ家に残っていたような。熊本でのSFファンの集まりで購入したものでした。「KYUCON3」だったかな。

 (早川書房、単行本、ISBN4-15-208009-4 本体2136円+税)
 注意:96年の本のため、価格は現在と違っていると思います。