前の本へ 2001年一覧へ戻る 次の本へ ものぐさ読書日誌(49) 読書暦「23.02.17」 呼び出し元へ戻る直前へ
戻る

『ライトジーンの遺産』 神林 長平

2001年02月17日

 臓器が崩壊して人々をしに至らしめる病が蔓延する未来。人工臓器に頼らざるを得ない状況になり、人工臓器の最大手メーカーだったライトジーン社は、独占的なシェアを誇ったため、危険を感じて解体される。
 それから数十年。ライトジーンの遺産ともいえる菊月虹は、備わったサイファ(超能力)を使ってフリーの仕事をする戸籍のない自由人。ライトジーン社が解体された後に出来た数々の臓器メーカーが関連する事件に遭遇する。
 7つのエピソードからなる短編集でひとつの話が作られているが、個人的に一番好きなのは少し異色の「ヤーンの声」。悪人が出てこずミュージシャンが主人公。なんかほっとします。
 基本はハードボイルドタッチの事件もの。と書きつつも「ハードボイルド」の語源となった小説を読んでいない・・・。
 『ライトジーンの遺産(上・下)』
 (朝日ソノラマ、文庫、
    ISBN4-257-17335-1 本体571円+税)
 (朝日ソノラマ、文庫、
    ISBN4-257-17336-X 本体495円+税)