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『エリコ』 谷 甲州

2001年04月05日

 谷さんの本は結構読んでいるはずだけど、ここで紹介するのは初めて。
 今までのハードボイルドな男のドラマのイメージから一転して、高級娼婦の「エリコ」が主人公。内容的にもがらっと変わって、夢枕獏さんがそれまでのファンタジー色が濃かったジュブナイルのイメージからサイコダイバーシリーズを書き始めた時のよう。
 ハードカバーで500ページあったため出勤時に持ち歩くにはつらい。そのため読み初めから一ヶ月ほどかかって読了となりました。
 舞台は22世紀の大阪から始まります。危険と隣り合わせの寂れた裏町を行き、面接を受けたエリコは、大きな組織同士の軋轢に巻き込まれていく。
 上海まで行くことになったり、果てには月まで舞台が広がり謎は深くなっていく。果たしてエリコは生き抜くことが出来るのか?
 
 『エリコ』(初版1999年4月15日)
 (早川書房、単行本、ISBN4-15-208218-6 本体2200円+税)