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『わたしは虚無を月に聴く』 上遠野 浩平

2001年09月07日

 いくつもの陣営に分かれて月の上で繰り広げられる永遠とも思われる戦い。そして現代のごく普通の日常がどちらが現実でどちらが夢とも判らない状態で展開する物語。
 人類の敵とされる宇宙からやってきた謎の存在「虚空牙」、「虚空牙」との共存を主張する「コーサ・ムーグ」、人類が作り出した超人「スタースクレイパー」。
 でも一番魅力的な存在は、月の地図を永遠に作り続けているウサギ型ロボットの「シーマス」。月面をひたすら自分の足で歩き続けて地図を作るのが役目。そして、終わったら物語を書く予定だとか。どんな物語を書いてくれるんだろう。
 『わたしは虚無を月に聴く』発行2001年08月31日
 (徳間書店、デュアル文庫、ISBN4-19-905067-1 本体590円+税)