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『キマイラ昇月変』 夢枕 獏

2002年04月10日

 時は20世紀初頭。中国奥地を探検していた、橘瑞超、吉川小一郎らはある日凶獣と出会う。恐ろしげではあっても、美しさを感じて動けなかった。武道を学んだ馬垣勘九郎によって呪縛が破られ戦いが始まる。しかし、笛の音を聞いた凶獣は体の一部を残して立ち去る。
 凶獣の体の一部や、謎の文章が書かれた羊皮紙を求めて何人かが追いかけてくる。彼らは何者なのか?、そして凶獣の正体は?

 ずいぶん久しぶりの出版。
 始まってから20年にもなるのにまだ16巻目。終わりはいつになるのやら。小説の中ではスタート時点からまだ1年を経過したのかどうかという状態では、下手に時代を感じさせる描写があると浮いてしまうので難しいでしょうね。開始当初では髪の毛を染める人はごく一部、でもこの巻ではあたりまえのような記述が出てきたので、面白いと感じてしまいました。
 ここ数年ハードカバーが出てきても愛蔵版だからと買わずにいたら、次回からはハードカバーが先行発売とか。うーむ、買い直すしかないかなあ。初めは1年に1冊以上は出ていたけど、最近はさっぱりなので、最初から読み返さないと展開が思い出せないし。
 『キマイラ昇月変』発行2002年03月31日
 (朝日ソノラマ、文庫、ISBN4-257-76964-5 本体476円+税)