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『燃える傾斜』 眉村 卓

2002年05月31日

 人類が宇宙に進出し150光年先の地域まで広がった未来。未だ自分たちより進んだ文明には出会っていなかった。地球では企業中心の合理主義が浸透し、それについていけなくなったシロタ・レイヨは、恋人の死を知らされて絶望から退職をし「ドリーム保険」という誰もが胡散臭さを感じていた保険会社に将来を委ねる。
 コールドスリープで未来での復活に賭けることになるのかと思っていたら、一瞬のうちに裸で空には二つの太陽が輝く地に立っていた。やがてドリーム保険の人たちから、そこは地球から2000光年先の地で、銀河系で起きている大規模な戦いのことを知らされる。
 
 この本は大昔小説を読み始めた頃に読んだ本。たぶん、まだ持っているはずだけど、古くなっていて読むと接着剤部分が壊れてくるので、買い直して読んでみました。
 この本は日本でSFとして発刊された最初期の長編。数百年未来が舞台と言うこともあるけど、古びていないのはさすが。
 『燃える傾斜』 発行1999年06月18日
 (角川春樹事務所、文庫、ISBN4-89456-532-3 本体740円+税)