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『神様のパズル』 機本 伸司

2002年12月09日

 宇宙は無から生まれたと言う。それなら人間にでも作れるのか?
 好きな女性の後を追いかけるように得意ではない素粒子物理のゼミを選んだ綿貫基一は、同じゼミの16歳の天才少女、穂瑞沙羅華の面倒を頼まれる。高齢の聴講生の宇宙に関しての疑問をもてあました綿貫は、沙羅華にその疑問をぶつける。その結果、「宇宙は作ることが出来るか」がゼミでの研究テーマに決まる。世界中の機能を使い切れていないコンピュータを使って、宇宙創生を試みる二人(実質は沙羅華だけ)だったが。。。。

 「宇宙を作る」。SFの黎明期にならいくつもあったろうけれど、最近では珍しいテーマ。卑小な人間関係ばかりがめだつ小説では感じることが出来ない気分、やはりこういった大風呂敷なテーマはワクワクします。
 『神様のパズル』 機本 伸司
    発行2002年11月28日
  (角川春樹事務所、単行本、
           ISBN4-7584-1003-8 本体1700円+税)