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『ジャンプ』 佐藤 正午

2002年12月11日

 三谷純之輔は酒が弱いのに、ガールフレンドの南雲みはると彼女行きつけのバーで、「アブジンスキー」という名前の強いカクテルを飲んでしまう。みなるに助けられてなんとか彼女のマンションの入り口に着いたところで、買い忘れたリンゴを買いにみはるはコンビニへ。三谷はなんとか部屋までたどり着くが、翌朝になってもみはるの姿はない。コンビニから帰ってきた様子もない。彼女のことを気にしつつも、三谷は札幌への出張に出かける。その後、みはるを探す三谷であったが休暇を取って旅に出たみはるの行方はなかなかわからなかった。

 ちょうど放送中の中山美穂主演のテレビドラマ「ホーム・アウェイ」は、旅に出たまま家に帰りたくても不可抗力でなかなか帰ることが出来ない女性の物語。なんかそのドラマと関連性を感じました。こっちの小説は単行本で早くに出ているので、この本を読んだ脚本家がこの本と違って女性側の視点で書いたのかもしれませんね。もちろん話は全然違うので、「いろいろ事件に巻き込まれて帰れない」という部分を自分なりにアレンジしたものですが。
 『ジャンプ』 佐藤 正午
    発行2002年10月20日
  (光文社、文庫、ISBN4-334-73386-7 本体590円+税)