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『ねじの回転』 恩田 陸

2002年12月19日

 1936年2月26日の早朝、安藤輝三は胸元の懐中連絡機を取り出し銀色の蓋を開けた。緑の明かりが灯っていて順調に確定が進んでいるらしい。部下を率いて鈴木貫太郎侍従長の屋敷に向かう。しかしやがて突然周囲の景色が硬化しベルが鳴り響いた。

 226事件を舞台に歴史の改変テーマに挑んだ作品。なんですが、肝心の226事件そのものの知識が陸軍のクーデターくらいで、登場人物も何かの作品で読んで聞いたことがある名前は石原莞爾くらい。基礎知識がないから何が正史で何が謝った歴史かはほとんどわからないのがつらい。ある程度の知識があったほうが良い作品でしたが、知らなくても充分に楽しめました。
 『ねじの回転』 恩田 陸 発行2002年12月10日
  (集英社、単行本、ISBN4-08-774585-6 本体1600円+税)