2004年08月27日(金) 『お台場映画王、新幹線大爆破(1)』   

 映画の上映前に亀山さん、樋口監督、笠井アナの3人のトークセッションがありました。一応笠井アナは司会ですが、自らも結構発言してたので、3人のセッションでした。暴走する亀Pは見た中で一番勢いがあった感じ。言葉では伝わらないのが残念。


笠井 「おはようございます。ようこそ」
  (割り込む形で拍手。私も仕掛け人?の一人(苦笑))
笠井 「『とくダネ』終わったばかりでございます。今日、最終日となりましたお台場映画王ですが、こんなにも『新幹線大爆破』に沢山のかたがいらっしゃってくださって、わたくし感激しております。先週の木曜日、券売は14枚でございました。あまりにも危機感から『とくダネ』で告知をいたしました。今日は『新幹線大爆破』『キスカ』『日本沈没』と3本お送りいたしますけれども、まずは傑作の呼び声高い1975年のこのパニック映画を皆さんにご披露できるということです。と言いますのも今フジテレビでは東宝と組みまして『ローレライ』という潜水艦の超大作映画を製作中でございます。来年に公開しますこの映画の監督は、ガメラの特撮などで右に出るものがいないという樋口真嗣監督がメガホンを取っています。その樋口さんがこれを上映したい、選んだと言うところから企画は始まっています。ということで、これから『新幹線大爆破』についてのトークショー、そして『ローレライ』についての2、3の話を伺いながら、皆さんと共に『新幹線大爆破』を楽しみに味わってみたいと思います」
  (樋口監督、亀山さん登場)
笠井 「いやあ樋口さん、お客さん結構集まりました」
樋口 「みんな新幹線が大好きなんですね」
  (会場内笑い)
笠井 「まあ“『新幹線大爆破』”が好きなのかもしれませんね」
  (私は“亀山さん”が好きで来てるんだが(爆))
笠井 「まず『ローレライ』の方は、撮影がどういう状況なんですか?」
樋口 「撮影がようやく一週間ほど前に撮影が終わりました。海外に行ったり、長崎に行ったり、沖縄に行ったり」
笠井 「その撮影というのは実写の撮影が終わったということですね。それから特撮は?」
樋口 「特撮も素材撮りは全部終わって、今、合成とCGの作業をやっている最中です」
笠井 「これからそれがじっくりと、もう半年くらい?、そんなにかかんないですか?」
樋口 「同時進行でやってて、半年くらい前から撮影と同時進行でやってるんですよ」
笠井 「ああ、そうなんですか。じゃあ今製作をまさにやっている最中ということのようですが」
樋口 「いっぱい、いっぱいですね」
笠井 「何故、今回お台場映画王で『新幹線大爆破』を上映したいと思ったのか」
樋口 「うーん、やっぱり好きな映画、見たい映画ある?って言われて、大きな映画館でかけるんだったら、昔見てもう一回見たいなって思う、まあDVDで出てますけど、そんなんじゃなくて大きな画面で見たいと思って選びました」
笠井 「どこが好きですか」
樋口 「あのね最初は、ポスター外に張ってあるので、皆さんわかると思いますが、俺も小学校3年生だったんで、新幹線が大爆発する映画だと思ったんで、絶対見たい見たいって」
笠井 「実際、SL大爆破っていう映画ですよね」
樋口 「まあそうですね。爆発するのはSLだけすよね。で、当時見た時は、最初に見た時は、あれだったんですよほんとは新幹線が爆発しないんで怒ったんですよ。爆発しないじゃないかと」
笠井 「ああ、そう」
樋口 「ポスターは爆発してますから。爆発してるところが見たいのに、爆発しないでどうするんだと」
笠井 「ええ」
樋口 「なんですけど、見てる途中で、そうじゃない、ようは停めようとする人たちと、爆弾を仕掛けた人たちのドラマの面白さ。それまでは、怪獣ごっこが好きな幼稚園児と同じような脳味噌で、新幹線爆発する!やった見に行く!っていう思いだったわけですよ。それが初めて、大変なことがあった周りで右往左往する人間のぶつかりあいみたいなものが面白いなと思った初めて経験だったんですよ、これが」
笠井 「ああ、そういうことですか」
樋口 「映画って言うのは人間を中心に見るものなんだって、この映画で教えられた」
笠井 「亀山さんもこの作品には随分思い入れがあるそうですね」
亀山 「ありますね。ぼくは残念ながら小学校じゃなくて、もう大学生入って、映画が一番好きな頃で、特に東映のやくざものとか大好きで。みなさん、どっちかっていうと今日初めてご覧になるのかな?、もうテレビ何度もやってますけど。まあ『スピード』の方が先にごらんになった人も多いけど、あれは時速80キロになったら爆発するっていう仕掛けは驚いたし、それよりも何よりも組織論ですよね。原点ですよね」
  (この間に何度も笑った)
笠井 「そりゃそうですね」
亀山 「国鉄と内閣と警察と、という組織論で。ひとつだけ許せないのは、高橋悦史さんが内閣調査室の隊長なんですよ。アメリカで言うところのCIAとかなんですけども、Gパン、Gジャン、ありえねえよ。と、思ったんですよ。だいたいエリートの官僚は絶対ネクタイっていう風に思ってたのが、GパンGジャン、これは許せないと。ありましたけど、細かい部分は全部抜きにして、やっぱり僕は人を描かれてることが好きなんで。その後、ガメラとか人がまったく出ない特撮に傾倒していく樋口真嗣とは思えない発言ですけど」
  (注:高橋悦史さんの発言は亀山さんの勘違いで、後で訂正してました。別の映画だったようです)
笠井 「僕もどちらかというと、中学生でしたけど」
亀山 「年齢の話しやめよう」
  (場内、笑い)
笠井 「ミニチュアワークに目がとにかく集中しました」
亀山 「ひょっとして電車オタク?」
笠井 「結構、鉄っぽいとこあるんですよ。今でも九州へ出張に行くと、飛行機じゃなくて新幹線で新幹線で帰って来たりするタイプなんで、スタッフにも驚かれたるするんですよ。ちょっと500系に乗りたいとかね」
  (場内、笑い)
笠井 「とにかくミニチュアは凄いよね」
樋口 「そうすばらしい」
亀山 「この二人の共通はそこなんだよね。新幹線が走っていれば良いんだよね。きっとね」
笠井 「ミニチュアが走ってるのが良いんですよ」
亀山 「この年、これ東映さんの映画なんですよ。で、特撮って東宝さんのお家芸だったのが、この年東宝さんは『動脈列島』っておんなじ新幹線を舞台にした映画があったんですけど、こっちが圧倒的に勝ったんですね」
樋口 「『動脈列島』は東宝さんには申し訳ないけど、ブルドーザーで新幹線を止めようとした話です」
亀山 「そりゃ無理だろう」
樋口 「無理です」
笠井 「ただあの『新幹線大爆破』の背景としては、当時『タワーリングインフェルノ』が夏興行でぶつかったんですけど、パニック映画全盛の時期で、東宝はこの裏でやっていたのは『東京湾炎上』をぶつけたらしい」
樋口 「ああ、そうだったんですか」
笠井 「あれも特撮映画で」
亀山 「『東京湾炎上』も選んでたんだけど、結局『日本沈没』になっちゃったんですね」
笠井 「それはね、『日本沈没』の方がずっと良いですよ」
亀山 「『東京湾炎上』っていうのは怒るよ。見てて。この手のパニック映画って、男の肩書きとか職業の肩書きって言うのがないと絶対つまんないんですよ。『タワーリングインフェルノ』って、あの二人がぶつかり合ってるから、ビルは大したことなくて、スティーブ・マックイーンとポール・ニューマンがどっちが上かってタイトルでもめたところから始まったわけで、あの二人のつばぜり合いが、今でも面白いわけですよね」
笠井 「だから、『新幹線大爆破』もそういう意味ではダブル健さんですからね。高倉健対宇津井健という戦いで」
亀山 「ダブル健さんだったんだ、あれは」
笠井 「この映画、実はそれで、本来的に言えば、“宇津井健大爆破”っていう映画なんですよね。そういう真髄がですね」
樋口 「その間ね、本来脇の扱いだった千葉真一さんの運転手が・・・・(不明)」
亀山 「俺この映画何がって、ヤクザ映画大好きで見てたんですけど『仁義なき戦いとか』、そこに出てくるヤクザが全部官僚だったら」
  (この間ちょっと不明)
笠井 「だけどあのミニチュアワークに関しては、ある種自分でもお仕事になって『ガメラ』撮った時でもこういう原点的なものにはなりました?」
樋口 「これの特撮をやったのが成田亨さんって、細かい話なんですけど『ウルトラマン』のデザイナーなんですよ。『ウルトラマン』のキャラクターのデザイナーをしていた人が、円谷プロから離れて自分で特撮監督になっていろいろと細かい仕事やってたんですよ。その中の一本なんですよ。『トラック野郎』とかも。で、何が凄いかって・・・。シーンとなってるけど」
笠井 「マニアックなところにみんな聞き入ってるんですよ」
  (場内、笑い)
樋口 「引いてるわけではない?」
亀山 「ここのルールは、頭に、きもはしゃべんないだけど、本来“シーーン(静か)”となるシーンで笑わせるっていうのが良いんですよ。高橋悦史が登場したシーンで絶対笑ってくれるでしょ」
笠井 「見方のポイントで成田亨さんの話をしましょうよ」
樋口 「実はミニチュアはほとんど使ってないんですよ。この映画って。特撮はあるんですけど。新幹線は、新幹線が爆発する映画だから国鉄の撮影許可下りなくて、一切新幹線使わしてもらえなかったんですよ。で、しょうがないからミニチュアを使ったんですよ。ミニチュア作ったのは良いけど、あれだけのスピードで走るもんだから周りの景色どうするんだって話になって。ミニチュア作れないからどうするかって、写真なんですよ。写真を大延ばししてベニヤの板に張って並べてるだけなんですよ」
亀山 「それで何とかなる時代だったんですね。きっとね」
樋口 「それが元で、『ガメラ』の時もそれを思い出して、あそうだ福岡ドームを写真でやってやれ」
笠井 「福岡ドーム写真なの?」
樋口 「福岡ドームの中の」
笠井 「中の、内側の」
樋口 「もうミニチュア作る金足りなかったんです」
亀山 「ああ、そうなの!。あれ」
笠井 「そなんですか。知らなかった」
亀山 「『ガメラ』見てえー」
  (場内、爆笑)
笠井 「きゅうにそんなん駄目ですよ。いくらプロデューサーで権限あるけど、それは許されない」
  (場内、爆笑)
亀山 「あのね、レンタル屋さんで見てテレビで見るとわかんないの。大画面で粗探すのが一番面白いんですよ」
  (続いて、スターウォーズの話。公開時に特撮部分で粗があったが、先日の上映会の映像ではきちんと直されていたエピソードを紹介)
笠井 「そういう意味では、ただ新幹線をミニチュアでね、描いているところも結構良く出来てますよね」
樋口 「そうですね。すばらしい」
笠井 「すばらしい。細かいこと言わないにしても、あの〜並走するシーンとかあるんですよ。普通すれ違うけど、いろんな理由から並走するシーンがあって、そこは『スピード』以上にドキドキしたところ」
樋口 「つまり、爆弾を外すために、溶接用のボンベみたいなのを運ぶために、時速100キロくらいで新幹線を、線路もう一つあるじゃないですか。片側停めて同じスピードで並ぶわけですよ」
笠井 「あれは見事ですよ」
亀山 「どう渡すかが大笑いですよね」
笠井 「ええ」
  (アナウンサーの癖で、つい相槌を打ってしまうがあわてて訂正)
笠井 「笑わないですよ!。俺、それ真剣に見ましたよ」
亀山 「並走するんですごい緊迫感があってどう渡すんだと思ってたら。 何が良いって言ってるの?」
  (亀P対笠井アナの対決?)
笠井 「そこで千葉真一さんがものすごい人の顔のはずでしょ。こっちへもう1台が入ってくと千葉真一の弟なんですよ」
樋口 「そうです、千葉次郎」
笠井 「千葉次郎なんですよ。“兄貴〜”って雰囲気なんだけど、そういうやり取りしないで、僕らが“兄弟愛で頑張れー”っみたいな。感じになるんだ」
  (笠井アナ、熱弁)
樋口 「ちなみに、仮面ライダーに滝っていうインターポールの相棒みたいな、変身する前の相棒役なんですけど、いつも必ず相棒なんですよ。千葉次郎が」
亀山 「駄目だ、俺。それ聞いちゃったら、そのシーン。どうやって渡すか知ってるから、俺もう見れない。笑っちゃう。すみません、うしろでくすくす笑ってるのがいたら僕です」
笠井 「結構そういったいろんな部分で」
樋口 「爆笑ポイント多いです。すごい緊張するし、ハラハラするんですけど、爆笑ポイントも多いですよ、これ」
亀山 「僕は何よりも、お二人はオタクだから、鉄ちゃんだから。僕は最後の健さんが撃たれるところね。何故か白いスーツ、これから逃走しようっていう奴が真っ白の上下普通着るかって思うんだけど。白いスーツで羽田でね、撃たれちゃうわけですよ。このねえ、撃たれる者たちの生き方のスローモーションがルパン三世の・・・」
  (どんどん暴走する亀P)
樋口 「それは言い過ぎですよ」
亀山 「あ、言い過ぎ?」
  (3人入り乱れての会話で聞き取れず)
亀山 「やっべ〜。でも、こうやって映画見るとまた楽しいかもしれないよ」
笠井 「まあ、確かに」
亀山 「だって犯人なんだもん。犯人が逃げてったらいけないんだもん」
  (だんだん子供化する亀P(笑))
笠井 「どうなるかって言うのは、これからと言う事で」
亀山 「すいません。ごめんなさい」
笠井 「ちょっと良くないかもしれないなと、反省していただいて。あの、樋口さんは今度DVDジャケットのデザインをしてる、『新幹線大爆破』の」
樋口 「そうです」
笠井 「好きが嵩じて」
樋口 「実はレーザーディスクが出た時に、好きだって事をいろんなところで言ったら“じゃあやってください”と話が来て、東映ビデオさんから。レーザーディスクは出来てるんですよ。そしたら、東映の関係者がいたらすいません。写真なにも残ってないんですよ。宣材のスチールとかが」
笠井 「そうなんですか」
樋口 「まったく残ってなくて、残ってるのがロビーガード(聞き取り間違い?)を複写したピントのぼけた写真だけ。なんにもないんでしょうがないから、全部こう、青梅の鉄道公園へ行って新幹線の写真撮って。それを爆発させたりとか」
  (場内、笑い)
亀山 「爆発してんじゃない。やっぱり」
樋口 「」(反論してるが聞き取れず)
亀山 「今見たらやっぱり爆発してたよね」
笠井 「それで、その中に、これが貴重なんですよね。海外版というのが今回DVDで入る。これはすばらしい」
樋口 「フランス版で」
亀山 「フランスで大ヒットしたんですけどね。『Super Express 109』というタイトルでフランスで大ヒットして。ちょっと短くなってるんですけど」
樋口 「高倉健さん側の描写が一切ないらしいんですよ」
亀山 「ほんと?」
樋口 「だから、高倉健さんは無口な凶悪なテロリストとして描かれて、あのバックボーン、いろいろあるじゃないですか。学生紛争とか、工場の借金とか、あの辺一切なくなって」
笠井 「40分短いんです。海外版は。ですから、見てると「るるる、る〜るる〜」とかいう回想シーンいっぱいあるんですけど、それが一切ないんですよ。だけど、この高倉健さんはね、みんな大スターの時代に、高倉健ってこんな単なるテロリストなのかなって思いながら見てましたら、その説明がちゃんとあると言う意味では、それを好きな人も居るんですが、だからその海外版、当然アメリカでも公開されて、それを見たヤン・デボンがパクって『スピード』にしたというのが定説ですよね」
樋口 「まあ、そうですね」
亀山 「そうですね、インスパイアですね」
  (我々、笑い)
「引用?」
笠井 「僕はパクりと言ってますね」
  (話を変えて)
笠井 「あの、どのシーンが好きですか、個人的には」
樋口 「そうですね。やっぱり、身代金の受け渡しをするんけど・・・」
笠井 「あまり、中身を言わないように」
  (守りに入る笠井アナ。場内、笑い)
樋口 「ええ。あの、・・・」
  (みんな発言しだして収拾が付かなくなる。場内ざわざわ)
亀山 「終わった後やればいいんだよ!」
笠井 「わかった!、わかった!」
亀山 「映画いって、終わった後、5分だけやらして!」
  (場内、拍手!)
笠井 「僕は結末言わずにしゃべるの慣れてるんですよ」
  (3人も、観客もしゃべってる(笑))
笠井 「なんなんだろうなと思いながら」
亀山 「結末考えながら、つねにそれ言わないようにしなきゃいけないから」
笠井 「ちょっと、すいませんでしたね。ほんとに」
亀山 「終わった後にします」
笠井 「と言うことで、『ローレライ』、『ローレライ』に関してはちょっと皆さんに、まだ表に出してない先行のフィルムがありましてね。それを一部今日はご覧いただきたいと思います。どんな風になってるのか」
亀山 「これはですね、このため用に編集をしてもらいまして、監督にまだCGもほとんど出来上がってないのを4カットだけ、とにかく渾身込めて作ってくれって言って。本来ビデオで見せようっていうのを、やっぱりこの大画面だからフィルムにしようよ。って言って、このためだけにフィルムに・・・」
笠井 「立ち上げた」
亀山 「立ち上げて」
笠井 「見よ、見よ、見ましょう!」
 
  (『ローレライ』の特別『プロモーションビデオの上映)
 
 
樋口 「いやあ、まだまだだ!」
笠井 「まだまだ直す必要が」
樋口 「でかい画面で見るの必要ですね」
亀山 「でかい画面で見ると、CGの奥行きが全然ないんですよ。今日終わった時に何パーセントと言ったら、まだ三合目です。と言われて安心したんですけど。あそこがもっと奥行きが出てこないと。この手のドラマって人間ドラマだけでも駄目だし、ある種特撮っていう技術がなきゃ駄目だし。それをお互いに補い合いながら、多少特撮の甘いところは人間ドラマで補って、人間ドラマの甘いところを特撮で突っ走っちゃうっていうのが絶対必要だと思う。
 甘いところいっぱいあるんだけど、それを越えて助けなきゃいけないとか、大丈夫っていうハラハラするのがあれば行けるし。そうじゃない、まったりした時こそ特撮の脅かしっていうのやらなきゃいけないとすると、今のは駄目だって言うよりも、もっともっと良くしなきゃっていう気持ちになりますよね」
樋口 「帰らせてください」
  (場内、笑)
亀山 「いまからやりたい?」
樋口 「全然駄目だこれ」
亀山 「これほど劇場に今日来てくれてありがたいんですね。これやってる理由って言うのは、DVDで見れば家で見れる筈なんですけれども、一回劇場の大画面で見ると、しかも100人なり200人300人と共有して見てく事っていうのが、実は映画の一番面白い点。DVDで見ればストーリーは判るし、出てる人間というか監督の???みたいなものは判るけど、それを越えた臨場感みたいなものは分からないんじゃないかなあ。だから、劇場よりもテレビで見たほうが面白かったりすることが当然あるし、やっぱり劇場で見たほうがテレビより100倍面白い。特に新幹線大爆破なんかは、僕も劇場で見たい。もう一回、あの大画面で見てみたい。映画って言うのは劇場に来て見ていただいてここで何を感じるかだと思う。」
笠井 「樋口さん、いろいろと直したいところとかはあるかもしれませんが」
樋口 「魚かな、とかですね」
笠井 「閃いたものがあった?」
亀山 「魚が泳いでんの?」
樋口 「そうです。カメラと潜水艦の間、何もないじゃないですか。物が」
亀山 「ファインディングニモがいたらおかしいよ」
  (場内、爆笑。もしかして我々が一番反応?。亀山さんは去年の秋の横浜&京都の講演では「ファインディングニモ」の話題を良く出していた)
亀山 「それはやめような」
樋口 「クマノミはちょっと」
笠井 「これからそういったブラッシュアップしていく作業がずっと続くわけですけれども、みんなすごい期待してます」
樋口 「わかりました。海の生活感を出して」
  (場内、笑)
笠井 「ということで、これから作品を上映いたします。上映し終わったらこっちに出てきます。予定外ですけれども」
亀山 「しゃべりたいこといっぱいあるから」
笠井 「新幹線大爆破上映いたしますが、これはフィルムでの上映が困難だったため、DLP上映、デジタル上映の形を取らさせていただきます。どうぞ、ご了承ください。当時は二本立てで『ずうとるびミニコンサート』との同時上映でした」
  (場内、大爆笑)
笠井 「ライバル、東宝の『東京湾炎上』は、『草刈正雄 頑張れ若大将』との同時上映でした」
亀山 「ずうとるびって山田隆夫だよね」
笠井 「そうですそうそう。当時人気でしたから。人気絶頂の頃でした。ということで、今日は『ずうとるびミニコンサートは手に入らなかったので、『新幹線大爆破』だけで上映いたします」
_   (場内、大爆笑&拍手)