1990年4〜5月 トルコ周遊の旅 (8/29)   

5月2日 火曜日  「氷結の城砦(岩山)登頂」

 4日目の朝、旅行中によくあるように早起きをしました。5月はじめの頃で、日の出は4時くらいだったのでしょう、5時過ぎに目が覚めた時には、すっかり明るくなっていました。
 朝食開始時間まで2時間近くもあるので、散歩をしに行こうと思い立ちました。で、同室者を起こさないようにごそごそ着替えをしていると、川越のYさんも起きだしてしまいました。「散歩に行ってきます」と話すと、「僕も行こうかな」となり、一緒に出かける事になりました。6時前に部屋を出て見ると、中庭にはうっすらと雪が積もっていました。夜の間に少し降ったのでしょう。鍵をフロントに預けて外へ。ユルギュップの街までは約1キロ。温度計付きの時計を腕から外しておいて気温を測ったところ、0度でした。5月に旅行して暑かったという人もいるので、10年に一度のような気候ですね。
 さいわい道には雪も無く、ビデオカメラを肩載せ位置で構えつつ、とことこ歩いて行きました。ホテルからしばらくは、土が見える土地ばかり。話をしながら半分を過ぎて川を越えると、ようやく市街地になってきました。安宿やペンション街を過ぎて、さらに歩くと前方に岩山が大きくそそり立ちます。この岩山には、昨日訪れたバーもあったのでしょう。レストランや教会もあるようです。びた建物をなんだろうと二人で考えていましたが、文字からハマム(トルコ式風呂)だとわかりました。まだ静かなバスターミナルの前を過ぎ、インドの映画が多いビデオ屋を見たりして市街地の中心部をひと回り。7時過ぎになったので、そろそろとホテルに戻って行きました。
 ホテルに戻ると7時半くらい。7時から朝食が食べられるので、一旦部屋に戻って軽装で食堂へ。既に何名かのかたが食事中でした。さすがに寒い朝から散歩に出る酔狂な人は、私達だけでした。
    9時にロビーに集合し、1日観光に出発です。
 最初に向かったのはアヴァノスという町。中心部をクズルウルマク川が流れています。この川は「赤い川」という意味で、この赤い土を使って窯業が盛んな町です。例によってお店に立ち寄りました。
(この写真はアヴァノスとは関係ありません)
     
     次にウチヒサールへ。中心部には岩山があり城砦の跡です。風が吹いていて体感温度は氷点下ですが、眺めは最高です。岩山そのものが高台にあるので、下から100m以上に感じられます。
     
     上の岩山の右側まで車で近づけます。入場料を払えば頂上まで登れます。雪の跡があちこちに残っているので、希望者の10数名だけが登りました。登り口から30mくらい上がって頂上へ。
 氷に気をつけながらビデオを回しつつ下山すると、自然とおみやげ物屋を通る構造になっていました。
     
   全員で記念撮影をしたり、それぞれカメラを交換しての記念撮影をして下山となりました。氷があって結構恐いものでした。誰も雪用の靴なんて持ってきていませんから。
 Canon EOS-10のリモコンを使いましたので、登った全員が写っています。不安な方々は下で待っていました。
     
   平らな大地と手前に広がるとんがり型の岩の対比が、このような岩山の創生の秘密を垣間見せてくれます。
 侵食されにくい地層が傘の役目を果たし、下の地層の侵食を遅らせ自然と三角錐を形作るとか。

 カッパドキアが続きます。