1990年4〜5月 トルコ周遊の旅 (10/29)   

5月3日 木曜日  「キャラバン・サライ」

 翌朝は7時半には出発。そのため、6時起床で、6時半くらいに朝食でした。なんと言っても5日めは、パムッカレまでの700キロくらいの大移動です。ゆっくりしている暇はありません。
 部屋を出たところの中庭では、園芸師の方が寒いなか、花壇を整備していました。まだ雪が残っている状態の庭を。今はこのホテルも綺麗に整備されている事でしょう。どうなっているのか見てみたい気がします。

 カッパドキアは、アメリカに似たような地形の所があると聞いたことがあるような気がしますが、トルコならではの土地、もう一度ゆっくり見てみたいと思わせる場所でした。
 バスはカッパドキアを後にして、一路西へ。このあたりは海抜1000mくらいの見渡す限りなにもない大平原。地平線のみの風景はこの時が初めて。センターラインのみ引かれた舗装路を、バスは100キロ以上のスピードで走り続けます。ドイツのバスは、大部分がベンツ製。ドイツとの経済的な結びつきが強いためです。

   バスでの移動も3日め。大体の場所が決まっています。最後尾に小田原のおじさま二人。その前が私、横とその後ろには、板橋・世田谷・岡山のおねえさまトリオ。でも、もともとの知り合いではありません。中央はドライバー助手の人。
 小田原のお二人は、旅行回数50回の大ベテラン。行ってないところはないんじゃないかと思わせる方々です。
     
     1時間ちょっと走った頃、今日最初の観光ポイントに到着。スルタンハーヌという町の近くで、キャラバンサライ(隊商宿)の跡。日本で言えば旅篭といったところですが、盗賊も多かったので砦そのものです。キャラバンサライはあちこちに存在するようですが、ここは保存状態が良いので観光客が良く訪れるようです。
     
    中央を拡大した写真。
 外敵から身を守るために、石造りの垂直の外壁があり、正面の扉を通らない限り中には入れません。外壁は平面ですが、門だけはイスラムならではの彫刻がいろいろ刻んであり、見ごたえがあります。
 入り口脇にはオバQらしき落書きもあって、困ったものです。
     
 門を通って中に入ると、中庭があり、周りに人やラクダの宿泊施設があり、中央にはモスクがあります。外壁やモスクの上に上がれるようになっており、大部分の人は上からの景色を楽しみました。といっても、まわりには何もありませんが(笑)。
     
 中央のイスラム寺院の上に登って散策中を写されました。
 外壁に上がれるのは、襲ってくる敵を迎え撃つためでしょう。この階段は四角柱が壁から突き出ているだけで、幅は60〜70センチほど。手すりなんてないので、風が吹いたら恐くて上がれないものです。登りは平気でも、降りる時の最初の一歩は勇気が要りますね。
     
 撮られているとは知らずに、外壁から恐々降りる仲間を非情にもフォーカスしていました。こちらも外壁に足をかけての撮影です。
 隣にいる人に写真撮影を頼まれましたが、撮影優先です。

 みやげ物売りの子供達を振り切り、バスに乗車。キャラバンサライを後にして、さらに西へ進みます。