1990年4〜5月 トルコ周遊の旅 (15/29)   

5月4日 金曜日  「アゴラ(市場)の跡」

 さて、午後2時過ぎにようやく今日の目玉エフェソスへ。小アジアとしては、最大の遺跡群です。

   エフェソスの遠景です。この辺りは市場があった場所。
 この街は紀元前11世紀ころ、イオニア人の都市国家として建てられました。
     
     伝説では、アテネの王子アンドロクロスがイオニア人を率いてこの地に渡り、デルフィの神託により「魚と猪が市の建設場所を教えるだろう」と、知らされていたそうです。ある日漁師が魚を料理していると、1匹が飛び跳ねて炭火が飛び散り近くの潅木に火がついて、そこに潜んでいた猪が驚いて逃げだしました。それを追いかけて捕まえたところが、現在の遺跡のあるあたりだそうです。
     
    紀元前11世紀に造られた街は、アレキサンダー大王の部下であったリシマコスの時代に港が堆積物で使えなくなり、その後移転して今の遺跡のところに街を建設しました。しかし、再び港が土砂で埋まりその後異民族の侵入で、2世紀頃には衰えてしまいました。
     
   エフェソスの遺跡の入り口は北と南の2ヶ所ありますが、我々は南のマグネシア門の方から入りました。ここが古代のアゴラ(市場)のあった場所。この通りの両側に市場が軒を連ねていたのでしょう。
 最初にあるのは、古代のアゴラ(マーケット)の跡。両脇には、ローマ時代を感じさせる崩れた円柱が残っています。
      
   モザイクで敷き詰められた通り。ここは歩く事は禁止され、上から眺めるだけになっています。
 この写真だけではわかりにくいでしょうが、細かな模様は大変な労力がいった事でしょう。

 つぎは、サンダルマンが登場します(謎)。