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1999年5月フランス ワインと城壁の旅(16/35)
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5月19日 水曜日(3)  上天気?のレ・ボー

 レ・ボー=ド=プロヴァンス(Les Baux-de-Provence)は、アルルから東北東へ15キロほどのところにある台地の上にあります。台地は長さ900m、幅200mの大きさ。海抜は280mくらいのようです。周囲に比べても100mくらいは高そうでした。
 中世の南フランス最強を誇った町。領主のレ・ボー家は、詩人ミストラルが「鷲の一族」と称したほどの武勇の名をとどろかせていたそうです。プロヴァンス、フランス、ドイツとも対等に戦っていたとか。守るには優位でしょうが、遠征もしていたとは強かった証しでしょう。
 なお、アルミの元となる鉱石ボーキサイトの名は、1822年に発見されたこの村の名前からきているそうです。


 城砦後への入り口にある全景図。
 手前のベージュ部分は現在街があってレストラン、カフェ、お土産屋さんが並ぶ地域。その右端にある博物館が広々とした城砦跡への入り口になります。入場(城)料金は36FF。
 下のように観光バスがいっぱい出てるのに、近くのアヴィニョンなどからの定期バスが夏で一日1便しかないとは。

 台地上の自家用車駐車場から見下ろしたところ。私も後ろがこんな感じに見える場所に駐車。停めるときには近くの人が合図してくれました。
 観光バスは下の路上に停車しています。覚えていませんが、いったん台地上に登ったあと観光客を降ろして下で待機しているのでしょう。さすがに下から登っていたら、疲れてしまうでしょうね。

 犯罪者を繋いでいたもの。
 真中の穴に首、両側の穴に手を通します。家族連れが、実際につながれた格好で写真を撮っていました。考えることは万国共通のようです。
 夏であったら暑くてつらかったでしょう。
 こちらはカルカッソンヌで撮ったものですが、こんな感じで使っていたんですね。人形なんで平気な顔をしてます。
 よくわからない博物館の前だったようにも思いますが、撮影場所ははっきり覚えていません。確か、近くで立っている人がいなくなった時に、こっそり撮影したはずです。

 最初の地図でいうと左側の城塞跡の部分。
 岩は蜂の巣状の部分もあり、石灰岩が主体なので結構柔らかそうです。

 暑い時には飲み物と言うわけで、缶ジュースの自動販売機です。エーグ・モルト以降何も口にしていなかったので、喉を潤しました。
 岩に掘られた奥まったところにあるので、周囲の景観には影響しないように配慮されています。でも、こんなところに自販機とは驚きでした。現代のものはすべて排除した感じでしたから。

 城塞の中でも一番高いサラセン塔への登り口。こんなに上がった感じはしなかったのですが、写真で見るとずいぶん急ですね。
 基本的には天然の岩肌を利用し、彫って城塞を作り上げたようです。写真には写っていませんが、切石で補強して城壁を作り上げた部分もありました。
 ただ、予備知識がないとどこにどんなものがあるのかわからないので、良いアングルでなかったり、珍しいものを撮り逃しています。
 時間をかけるか、予備知識を入れるか、観光ガイドがいないと、いろんなものを見落とします。
 多くの説明文は日本に帰ってきてから、向こうで買った本や身軽にするために日本に置いてきたガイドブック&持って行くのを忘れたもので補強しています。

 上の写真の階段部分。途中から細くなっているところは一人しか通れません。小さくて判りにくいかもしれませんが、階段の中央は磨り減ってとても歩きにくい状態です。
 右の写真の先がサラセン塔。ただ、一番先まで行っても、周りより少し高いだけで特別感動的な風景ではありません。

 城跡を歩いていた犬です。ファインダーを覗かずにさりげなく撮ったので、フレームの端になってしまいました。
 さすがに上の急な階段まで付いて行ってはいないとは思います。登れても降りるのを怖がりそう。
 見かけたのは下のほうの道でした。

レ・ボーはまだ続きます。