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『クリスタルサイレンス』 藤崎 慎吾

2002年01月05日

 21世紀後半、人類は火星のテラフォーミング化を進めつつあった。火星の北極冠からは氷を取り出していたが、高等生命体の死骸らしきものが大量に発見された。まるで貝塚のようだったため、日本で縄文時代を専門とするサヤが極秘に火星に派遣される。
 しかし、火星の極冠の氷をめぐっては、各国の水面下での争いが絶えない状態。サヤもその渦中で翻弄される。そして、各国のコロニーの住民がドーム内に閉じ込められてしまう奇妙な現象が発生。外からは入れるが、中から脱出しようとしても永久に外の壁に到達できない<準シュヴァルツシルトスフィア現象>。
 果たして火星の運命は・・・。

 内容は魅力的なんだけど、サイバーパンク風のネットワーク内の知性体部分に違和感を感じてちょっと馴染めない。サイバーパンク系は好きじゃないのかも知れない。結局その部分は飛ばし読みをして、最近多い途中での挫折は逃れました。
 評論家の人は10年に一度の傑作と高く評価しているし、悪い本ではなく合わなかったのが残念。
 
 『クリスタルサイレンス』発行1999年10月30日
 (朝日ソノラマ、単行本、ISBN4-257-79038-5 本体1900円+税)